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コラム

2021/03/08
第10回 タブーへの挑戦

今までの既成概念や固定観念をぶち壊す。

これがタブーへの挑戦である。

中小企業経営者は、思い切った決断をして欲しい。自分と社員と自社を守るために、である。

今まで何とか持ちこたえてきた企業も、思い切った決断、タブーへの挑戦を決断しないと、

今すぐではなくても、この先大変なことが起こる。

経営の根幹を覆す事態が起こる可能性があるからだ。

コロナのことではない。

もっと根深い、ビジネスの根幹にかかる話である。

 

1つは慢性的な「供給過多」 

コロナで飲食業の供給過多が露呈したが、他の業種においてもよく似た状況である。

今1つは、社会やマーケットの実態と経営者の意識の間に、著しい乖離が見られること。

この乖離をクリアしないと、長期的な中小企業の発展は難しいだろう。

 

供給過多は、経営者の高齢化と後継者難で多少は解消されるとしても、ほんの一握りに

過ぎない。いずれ、需給ギャップの波が押し寄せてくる。

もう1つの意識の乖離は、中小企業だけではなく、さまざまな団体や組織も同様のことが

言える。

身近な事例が「東京五輪組織委員会」の変貌だ。トップの何気ない発言が引き金になり、

予期しなかった大騒ぎを引き起こした。そして、組織が一変した。

たとえ針の穴でも、いったん開いた穴は修復できない。否、むしろどこまでも拡大していく。

こんな印象を強く受けた。

中小企業が抱えている意識の乖離はもっと根深いだろう。経営者の意識改革がその前に

立ちはだかっているからだ。

中小企業は「事業コンセプト」も「戦略」も「品質」も「マーケティング」も、根源からの

発想の転換が求められている。

 

事例を示す。大分昔の話であるので、多少正確さに欠けるかも知れないが、

アメリカの大手化粧品会社のトップの話として、こんな記事を読んだことがある。

「工場では化粧品をつくるが、お店では『希望』を売っている」(出典不詳)

企業は、ものを売るだけでは駄目だ。そのものを購入したエンドユーザーの満足度にまで言及

して、その責任を果たさなければならないというのが、その趣旨である。

 

同じような発想で成功を収めている中小規模の書店がある。

ネットに押され大手書店でも苦戦を強いられている業界にあって善戦しているのである。

この書店の事業コンセプトは「READING LIFEの提供」(同社のホームページから)

 

カメラの本を売る目的は、本を売るだけにあらず。カメラライフを楽しんでもらうことにある。

これが「READING LIFEの提供」である。

この事業コンセプトがマーケットにおける存在感を高めているのだ。

同社はカメラの本の販売に合わせ、プロの写真家を招聘して

「プロの写真&動画パーフェクト講座」を開催している。

さらに、写真コンテストなどを実施して、受講生の競争意欲を煽っているようだ。

こうして顧客がカメラの本を購入した目的(最終のニーズ)まで足を踏み入れ、それを満たす。

この書店は、企業規模を身の丈に止めるなら発展するだろう。

しかし、規模拡大を目指せば話は別である。マネジメント(管理)が必要になり、しかるべき

人材が必要になるからだ。

 

戦略も変わった。「過当競争をいかに勝ち抜くか」は昔の話である。

生き残るためには、戦わない戦略の構築、偏差値をとことん高める戦略などの構築が必要である。

偏差値の高い経営者の周りには、同様の人材が集まってくる。当然、取り扱う商品・サービスも

同様のものになる。

偏差値が高まれば高まるほどマーケットは小さくなるが競合は激減する。

 

マーケットはネットで様変わりしたが、中小企業にとってもっと大きな変化は

「リレーション・マーケティング」の進展である。

今までの「もの」を介した人間関係から、「人vs人」の個別の関係づくりが一気に加速した。

時代の変化は人間の価値観を変えていく。

今までのコラムで、勝敗を決するのは人間(経営者)の器の大きさだ、と何度も触れてきた

が、背景に価値観の変化と「ホスピタリティ・マインド」の加速がある。

人生もビジネスも、人と人との結びつき(絆)で進められる。

今改めて、その原点が見直されているのである。

 

今までもそうであったが、これからは人生もビジネスも軸足を「知性」から「感性」に移行しな

ければならないだろう。より、生き生きと生きる。より、生き生きとした企業をつくる。

感性がその「決め手」になってきたからである。

この変化はTVのコマーシャルでも良く分かる。

顧客が求める品質も、社会が求める品質も、ものやサービスの性能や機能や精度などの旧来の

「主機能」に代わって、楽しい、嬉しい、心地良い、面白い、快適である、などの「付随機能」に

移行していると感じられるからである。

今までの付随機能が主機能を凌駕し、商品・サービスの価値を決める。

この変化は、今後どんどん広がっていくはずだ。

 

これらのさまざまな変化は、今始まったものではない。

しかし、これらの変化に対応している中小企業はまだ一握りに過ぎないように思える。

これらの変化と経営者との意識の乖離をどのように埋めるか。

タブーを破る覚悟が必要だと思う。

今までのタブーを覆さなければ、事業コンセプトも戦略もマーケティングに対する考え方も

変えることは不可能である。

 

人生も企業も静止していない、流れている。この流れをせき止めるのではない。

常識にとらわれていると、今以上にはならない。否、徐々に追い込まれていくだろう。

今、もっとも大切なことは、生活のリズムを徐々に変えることだと思う。

歩みのスピードを落とし、自分の時間を持つ。そして、1日を振り返る。日記を書くと穏やかな

気分に浸ることができる。こうして徐々に心に余裕をつくる。

 

心に余裕ができると視野が広くなり、未来を見据える目が養われていく。日々が明るくなり

内面に変化が起こる。新しい意欲が湧いてくる。

タブーへの挑戦は避けて通れないが、それからで良い。

勇気をもって臨まなければならないからだ。

 

 

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