不易流行

5ヵ年計画の意味

2016年11月18日

  今般、新たに370単会が経営発達支援計画の認定を受けた。一次二次を加算すると727(単会ベース)に増加し
 た。認定率も約
 33%前後に達したようだ。予想した通り府県のばらつきが目立ってきた。
  毎回申し上げているが、認定は目的ではない。また、認定の速さを競い合うものでもない。実行するに足りる組
 織をいかに構築す
るか。最も大切なのは中期的な視点に立った日々の努力である。

5か年計画の意味

  商工会・商工会議所は、今日まで単年度で事業が行われてきたが、最も注意を要するのは、単年度事業と5か年
 計画との本質的な
違いである。5か年計画は、単会年度事業を単純に5つ加算した計画ではないということだ。
  決定的な違いは、「主役」が変わることである。単年度事業の主役は「事業」であるが、5か年計画の主役は「人」に
 なる。

  5年も経過すれば人間は変わる。真面目に仕事に取り組めば必ず成長する。成長すれば仕事の質は向上する。人
 間の成長を織り込
まないと5か年計画にならない。
  
企業経営における5か年計画の真の目的は、経営者・社員の成長を促し、仕事(事業)の質を高め、土台を固める
 ことにある。

  つまり、事業計画が経営者・社員の成長計画と併行して策定されるのが5か年計画であり、社員の成長は、毎年
 実施される「昇進
昇格試験」などで測られる。試験の結果は個人の評価だけではなく、人事異動などにも活用され、
 5か年計画の遂行に繋がってい
く。(経営者の成長は、中期的な企業の業績で測られる)

  単細胞組織に近い商工会・商工会議所(東京23区、政令指定都市に立地する商工会議所を除く)も中小企業と変わ
 らない。職員の成長を促す機能が求められる。少なくても職員の「成長目標」が必要だろう。県下の統一試験や個人
 面談など、その気
になればさまざまな方法が考えられるのではないか。

  人間の成長には「目標」が必要である。成長目標は本来、一人ひとりの自覚の問題であるが、事業遂行が優先さ
 れ、職員の成長目標がおざ
なりになっていれば、どうしても目先の仕事に目が行き成長は後回しになる。
  発想が変わらなければ単年度の感覚から抜け出せな
い。現在、商工会で実施されている人事異動の制度も、現状
 の継続では、経営発達支援計画の運用の中でさまざまな課題が出てくるだろ
う。

  転ばぬ先の杖。円滑な5か年計画の達成に向かって、主役である職員の成長のあり方にメスを入れ、「企業は人な
 り」の精神で職員
の将来を考えるときが、すでに到来しているように思えてならないのだが。

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マイベストプロ京都 田中義郎