メールマガジン 不易流行

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職員のマンパワーと仕事のバランスをいかに図るか

2017年3月28日


職員のマンパワーと仕事量のアンバランス

 平成28年度も後わずかになった。1年間を総括する時節を迎えた。
 恐らく来年度は今まで目に見えなかった商工会・商工会議所 (以下、商工会) の実力が、(目に見える)格差として
徐々に表面化してくるのではないかと思われる。
                     (注:東京23区、政令指定都市に立地する商工会議所は含まれない)
 商工会の実力と経営発達支援計画の認定とは必ずしも一致しない。認定を受けていなくても実力を蓄えている
商工会は多数存在する。もちろん、認定を受けることは大切であるが認定は目的ではない。手段に過ぎない。
何をおいても、まず組織としての実力を蓄えなければ計画は画餅に終わる。

 商工会の実力は、経営支援業務の質を高めるだけでは発揮できない。経営発達支援計画の実現に懸命に取り組む
だけでも発揮できない。これらは何れも商工会の実力を蓄えるための必要条件であるが十分条件ではない。
 例えば、経営発達支援計画の実現に向かって全精力を傾注すれば、他の業務の執行が疎かになる。他の業務に
軸足を移せば経営発達支援計画の執行が疎かになる。いずれを優先すべきか担当者は判断できない。総会(総代会)
などの決議に従わなければならない。職員が限られた単細胞組織では、職員間の業務分担の調整も難しいだろう。
この結果、担当者は長時間労働を余儀なくされる。日々、時間に追われていれば業務の質は確実にダウンする。また、事業の先送りなどで業務の停滞も覚悟しておかなければならない。

 商工会の事業は多岐にわたるが、職員のマンパワーと業務量とのバランスはほとんど配慮されていない。小規模
二法に付随する補助金事業や経営発達支援計画の認定によって、業務量は今後も拡大が予想される。一方、職員数は小規模事業者の減少により現状維持が困難になる。この結果、マンパワーと業務量のアンバランスはさらに拡大する。アンバランスは組織のストレスとなって徐々に蓄積されていく。

 現状を放置すれば今後どうなるのか。いかなる事態が予想されるのか。組織のストレスが表面化する前に、一度
立ち止まり流れを俯瞰しながら中期的な視点で、両者の均衡を抜本的に見直さなければならないだろう。
 両者の不均衡を無視して現状を継続すると必ず行き詰る。職員の能力は一気に高めることはできない。組織文化は人 (役職員) が変わり慣行が変わらない限り変化しない。

土台固めは組織存続の最優先課題である

 「企業は人なり」と言われるが商工会にも当てはまる。目先の仕事に追われると、仕事の質より量をこなすこと優先される。考える時間がなくなり仕事の質を高める取り組みがなおざりにされる。
 両者の不均衡を是正するためには「土台」を固めるしかない。組織 (企業も商工会も) は、何をおいても土台を盤石にしなければならない。
 大樹であっても根が脆弱であれば強風が吹けば倒れる。業務が過多であれば根を張る取り組みが疎かになる。目先の業務に追われていると樹は大きくなるが、樹と根のバランスが崩れる。根は大きくなった樹を支えることができず、強風が吹かなくても突然倒れる。組織も同様である。土台が脆弱であれば組織の存続維持はいずれ困難になる。

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 組織力の強化は、商工会の最優先課題である。喫緊課題である。
 新年度は、何をおいても業務量とマンパワーの総点検を始めなければならないだろう。この取り組みを怠ると
いずれ大変なことになる。商工会の実力は千差万別であるので一概に言えないが、そう遠くない将来、徐々に変化が現れる。ボディブローは徐々に組織力をむしばみ、確実に弱体化させるからだ。

新年度を迎えるにあたり組織の原点に立ち戻り、使命(理念)の再確認を行い、使命達成に機能していない事業の
スクラップや機能していない組織 (部会や委員会など) の統廃合を断行し業務量の縮小を図る。この機会を逃すと
1年間先送りされる。余裕はない。
 経営発達支援計画で、商工会の使命や進むべき道を役職員で共有できたかどうか。ここに正否の分岐点がある。

 以前の不易流行などで紹介させて頂いたが、私が考える組織力の公式を掲載させて頂く。商工会は組織力②の状態が続いている。
 分母の土台は「職員のマンパワー」であり、分子は仕事量である。
 マンパワーは仕事の質によって変化するが、仕事をこなすレベルではなく小規模事業者が満足するレベルで考えるのは当然である。

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